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2022/10/03 ブログ
こんにちは、京橋銀座みらい歯科 歯科衛生士の河俣です。
秋の気配もいよいよ濃くなってきましたね。いかがお過ごしでしょうか。
「秋」といえば、スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋などなど、「~の秋」と表現されるのをよく耳にしますね!
秋は気温が18度前後となり、とても過ごしやすい気候で物事に集中するのに最適な季節であることから、いろんな秋が生まれたそうです。皆さんはどんな秋が浮かびますか?
秋は栗、柿、ビワ、サンマやサツマイモといった、特に美味しい季節の食べ物がたくさんあり、食欲が増す方も多いのではないでしょうか。
前回のブログにて、だらだら食べをしないよう食べ方を工夫することが、虫歯予防になるとお話ししました。
(前回のブログ:なぜ虫歯ができるの?歯磨き以外にもできるセルフケア)
ただ虫歯は食べ方だけでなく、様々な要因が重なり合った結果できてしまうものです。
そこで今回は虫歯になる要因にはどんなものがあるのか、そして虫歯を防ぐための正しいブラッシングについてお話しさせていただきます。
虫歯になる要因は主に以下の4つの条件が揃った時に発生すると言われています。
1.歯質
歯の質・唾液の質・歯並び等本人が生まれ持った性質や年齢、生活習慣、服用薬の種類なども影響します。歯に歯垢が付きやすいかどうか、虫歯になりやすいかどうかといった部分に大きく関わってきます。
2.細菌
ミュータンス菌と呼ばれる虫歯の原因菌が増殖することで虫歯が発生します。
3.糖分
お口の中に残った食べかすや磨き残しは、ミュータンス菌の餌となります。特に口内の砂糖をエサに、ミュータンス菌が虫歯になるための活動を活発化させます。
4.時間
食べかすや磨き残しがお口の中に残っている時間が長いほど、歯が酸に曝されて虫歯ができやすくなります。この4つの条件のうちどれかを完全になくすことは現実的には難しいです。ただ、この条件が揃わないようにして虫歯を予防することはできます。
この4つが揃わない様にするための予防法として、以下が挙げられます。
1.歯の質を強くするためにフッ素を塗る
歯科医院でフッ素塗布の処置を受けたり、市販のフッ素配合歯磨き粉や洗口液を日常のケアに取り入れたりすることで予防できます。
2.食べたらすぐに歯を磨く
歯磨きで虫歯菌の数をコントロールします。食べてからすぐに歯を磨くのは歯の表面が傷つくので少し時間をあけてから磨いた方がよいというという話もありますが、最近では研究が進み『食べてすぐ磨いた場合』と『10〜240分の間隔をあけてから磨いた場合』の歯へのダメージにさほど大きな差は見られないという研究結果が出ているそうです。
3.甘いものはなるべく控える
砂糖の代わりにキシリトールなどの代用甘味料を利用すると良いでしょう。
4.だらだらたべるのをやめ、時間を決めてたべる
口の中に甘いものがある時間を短くすることで、虫歯の原因菌の増殖を防ぐことができます。
予防法というと取り組みにくいイメージがあると思いますが、上記をみると意外と取り組みやすいものが多いのではないでしょうか。
もしかしたら、この中で歯磨きが一番難しいと感じた方もいるでしょう。というのも、日々診療をしていて「歯磨きはしてるけどきちんとできているかはわからない…自信がない…」といった言葉を患者さんから言われることも少なくないのです。
そこでここからは正しい歯磨きの仕方についてご紹介します。
皆さんは普段どんなことに気をつけて歯磨きをしていますか?テレビを見ながら、スマホをいじりながらなんとなく磨いているという方も多いのではないでしょうか。
歯磨きは毛先が磨きたい場所にしっかりあたっているかが重要です。どれだけ時間をかけて磨いても、毛先が当たっていなければ汚れは落ちないのです。
まずはお口の中でどこに汚れが溜まりやすいかみていきましょう。
1.歯と歯茎の境目
健康的な歯茎の人や軽度の歯肉炎の人は、歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目に直角に当て、横に細かく往復運動させて磨きます(スクラビング法)。
歯茎が腫れていたり、出血があるなど歯周病の疑いがある方は、歯ブラシを歯茎の方向に斜め45°の角度で当て、毛先を歯周ポケットに静かに挿入します。そのまま横に振動を与えるように優しく動かします(バス法)。
2.噛む面の溝
歯ブラシを噛む面に対してまっすぐ当て、前へかき出すように磨きましょう。
3.歯と歯の間
ここは歯ブラシだけでは対応しきれない部分になります。デンタルフロスや歯間ブラシを併用しましょう。歯ブラシだけだと全体の約6割の汚れしか落ちませんが、フロスを併用すると約8割まで除去率が上がると言われています。
健康的な歯茎の方や軽度の歯肉炎の方など、歯の隙間が小さい人はフロスを使うことをおすすめします。
フロスには大きく分けて、指に巻いて使うタイプと持ち手のついているホルダータイプのものがあります。
糸の種類も様々なものがあり、ワックスがついているものやついていないもの(アンワックス)、唾液などの水分を含んで膨らむスポンジ状のもの、フッ化物が添加されたものなどがあります。
フロスの使い方は、
1.フロスをのこぎりを引くように歯と歯の間に入れていき、どちらかの歯面にフロスを添わせ、歯茎の溝に1〜2㎜ほど挿入する
2.フロスを上に引き上げるように動かし、プラークをこすり取る
3.反対側の歯面も同じように操作する
4.ノコギリを引くように上に引き上げ、フロスを出す
です。
歯間ブラシは歯の隙間がある程度大きい方(歯周病の治療中または完了した方、高齢の方など)やブリッジが入っている方、矯正装置がついている方に適しています。
サイズは4S〜LLまであります。
自分に合ったサイズのものでないとうまく汚れを取れなかったり、歯や歯茎を傷つけてしまうおそれがあるので、歯医者さんでサイズ確認をしてもらってから使用するのが良いでしょう。
歯間ブラシの使い方は、
1.ブラシの先を歯の頭の方向に向けて静かに挿入する
2.手前側→奥側とゆっくり動かしていく
3.裏側からも同じように挿入して動かす
です。
ブラシに殺菌成分入りの歯間ブラシ専用ジェルをつけて使うとより効果的です。
毎日行うホームケアの質が上がるとお口の環境はグッと良くなります。
逆にホームケアを怠ってしまうと、歯医者さんで定期的にクリーニングをしていてもなかなか歯茎の出血が治らなかったり、虫歯ができてしまいます。
健康なお口の環境を維持するには、毎日の積み重ねがとっても重要なのです。
京橋銀座みらい歯科では定期検診やクリーニングでいらした際に、歯ブラシの選び方や磨き方、フロスや歯間ブラシの操作方法なども一緒にご提案しています。
『フロスは毎日使っているが、奥歯がうまくできない』
『歯間ブラシのサイズはこれで大丈夫?』
など、わからないことがあれば歯科医師、歯科衛生士にご相談ください。スタッフ一同、心よりお待ちしております。
こちらもご参照ください。
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